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そもそも排除すべき対象ですか?

排除アートが増えてきたというニュースがありました。

沖縄タイムス+プラス 意地悪なベンチ バス停にも公園にも 公共の場で増殖する「排除アート」
https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/1142116

沖縄タイムスの2023年4月26日の記事には、「不自然な突起や形状によって休息しにくいように設計されたベンチ、日差しや雨露を防げないよう屋根をなくした休憩所…。公園やバス停などの公共の場で意地悪な構造物が増えている。路上生活者や野宿者を排除する目的があり「排除アート」「敵対的建築」とも呼ばれる。排除される側の視点に立てば、残酷な意図がむき出しになってそこに置かれている。」とあります。掲載されている一つの写真は次の通りです。

快適でないベンチ/日傘を差し、手すりで区切られたベンチで休憩する女性=22日、那覇市牧志

これに対して、「排除ベンチ」を排除したという記事がありました。

東京新聞 TOKYO Web
「排除ベンチ」の排除に初めて成功…野宿者支援に取り組む市議が平塚駅前ベンチ改修に込めた思いは
https://www.tokyo-np.co.jp/article/274572

東京新聞の2023年9月4日の記事には「2003年の市議選に無所属で立候補し、27歳で初当選した江口さんは現在6期目。市議になる前から野宿者支援に取り組んだ。バブル崩壊後の1990年代、平塚でも野宿者が増加し、街中では排除ベンチが目立つようになった。「当時から意地悪だと感じていたが、やめさせることはできなかった。今回が初めての成功体験です。」とあります。

場所は、神奈川県平塚市のJR平塚駅前だそうで、その前後の写真は次の通りです。

いつからか、このような「排除アート」を見かけるようになりましたが、そろそろ、弱者と共に生きていく社会を目指すべきでしょう。「排除アート」で排除される側に立って物事を考えることが必要です。それにしても、ベンチで仰向けになることさえ許さないという社会は全ての人にやさしくないです。