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フェルマーの小定理の証明その2

 以前に述べたとおり、フェルマーの小定理は、次のとおりです。

pが素数で、aがpの倍数でない正の整数のとき、

  ap-1≡1mod p)

です。

今回は、このフェルマーの小定理の証明その2です。

 まず、2項定理から

となり、pが素数で、1≦k≦p-1のとき、pCkがpの倍数であるから(※)

(x+y)≡x+y(mod p)

これより、

ap=〔1+(a-1)〕p
≡1p+〔1+(a-2)〕p
≡1+1p+〔1+(a-3)〕p
≡2+1p+〔1+(a-4)〕p
≡ ・・・・
≡a-2+1p+〔1+(a-a)〕p
≡a (mod p)

ここで、aとpとは、たがいに素であるので、両辺をaで割ることができ、ap-1≡1(mod p)が証明されました。


※これは、前も出てきました2項係数の一つの性質であります。