鎌田慧セレクションー現代の記録6「鉄鋼産業の闇」
シリーズ6作目です。
5作目の自動車に続き、今度は鉄の話(1973年12月)が収められています。
もともとの「死に絶えた風景 日本資本主義の深層から」(1971年、八幡のルポ)、「ガリバーの足跡 滅びるか鉄鋼王国ニッポン」(1980年、釜石のルポ)は、日本製鉄の歴史の中でどのあたりか眺めてみます。

日本経済新聞 帰ってきた「日本製鉄」 複雑な社名の歴史
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO30579760W8A510C1000000
先日のトランプ大統領が絡んできたUSスチールの買収を行ったのはこの日本製鉄です。
釜石で鉄鉱石が出て鉄が作られていたのが、北九州の八幡に明治政府が近代的な溶鉱炉を作り…。釜石では、鈴木東民の話も載っています。
高度成長の裏にある闇が現場のルポで浮かび上がってきます。悲惨な労働者が、この国の繁栄の裏側で数多くいたことを忘れてはなりません。いつもいつも、経済の発展は、数多くの労働者(もと、農民や漁民)の犠牲があります。